この世界には存在しない

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

徹夜で作業するからと言って、特にレポートを書くのがはかどる訳ではない。
レポートを書いていると、徹夜がはかどると言ったほうがいいのかもしれない。
そんなことを考えながら、僕はベランダで溜息をつきました。

1Q84 BOOK2読了しました。
今更、改めてなんだけど、村上春樹は特殊な作家だと思う。
普通の作家の文章だったら、この場面で泣いてしまいそうになるんだろうな、という場面でも、
村上春樹の文章で描かれていると、そんなことはない。
感情が揺さぶられない。というのは言い過ぎだけど、文章がサラサラと頭の中を流れていく感じ。
体温が上がらない。徹底した冷めた文章の羅列。ある意味で気味が悪い。

しかし、それが不快だとは思わない。むしろ心地良くさえもある。
話の展開に引き込まれる。次は、どうなっていくんだろうか、と気になる。
でも、幾重にも張られた伏線は、きっと回収されることはない。
それらの伏線は読者それぞれの頭の中で回収していかなければならない。

そういうのって、肩透かしを喰らったようで、うんざりするんだけど、
気付いたら、何となく楽しい気分になれたりする。

だから僕は、時々、無性に彼の小説を読みたくなる。

BOOK3の文庫は1週間後に発売か。
聞いた話によると、これで完結するわけでは無いらしい。
BOOK4は、いつ出るんだろうね。
このまま永遠に発表されることがないような気もしますが。