まちのひかり

人生に「If」が無いこと。
今の人生が終わったら2回目は無いこと。
そんな当たり前のことを思い出して、絶望的な気持ちになることがある。

創作の世界でなら、「If」もあるし、2回目もあるのかもしれないと。それが救いになってくれたらいいなと。

夜遅くまで起きている日は暗いことばかり考えてしまう。
もう終わってしまったことを、もう取り返しもつかないことを、いつまでもグルグル考えてしまう。

大抵の嫌なことは、一晩、寝れば忘れるはずなのに。

雨月の語り部

外では雨が降っていて、高校生の頃は、こんな雨の日には雨に似合いそうな曲を選んでプレイリストを作っていたことを思い出す。
そうして作ったプレイリストは、いつもどこか気に入らなくて一度聞いただけで消去してしまうのだけど。

4月になってしまった。
自分の周りが色んな変化を遂げている中、あんまり変われていない自分に気付いてしまうと、辛い気持ちになる。
だからって焦っても仕方がないよと言ってくれる人たちの優しさ。すごくありがたい。
もっと健康的な生活ができたらいいなと思う。そうしたら色んなことが自ずといい方向に向かってくれる気がする。
そんな気がしてれば、きっとそうなるのかな。

5月には、シガー・ロスのライブを観に行く。あのバンドは本当に直接、聞いてみたいバンドだった。
ああ、どうなんだろう。今からもうすごく興奮している。楽しみで仕方がない。

雨の日に聞くworld's end gorlfriendが本当に素敵だということを、まだ高校生だった頃の僕に教えてあげたい。

魔法が使えないなら死にたい

世の大学生たちは長期休暇に入ると、どこか旅行に行かなければならないものらしい。
国内は勿論のこと、海外にまで足を運ぶ人たちも大勢いる。
FacebookなどのSNSに旅先での写真が大量に挙げられるのを見ると、本当に楽しそうで羨ましく思う。
反面、自分が如何にして休暇を過ごしているのかを思い返し、少しだけ切ない気持ちになる。
僕は何をやっているのだろう、と。家で徹底的に怠けて過ごしているだけじゃないか、と。

高校生の頃に自分が思い描いていた大学生のように過ごせたらいいのに、
もっと大学生みたいなことがしたい。

なんて、そんな風に自分の想像とのギャップに悩んでいる姿こそが、大学生らしいことなのかもしれない。
それは違うって、どこからか失笑が聞こえてくるようだけど。

11月。

もう1か月以上も前のことになるのだけど、20歳の誕生日を迎えた。
あっけなくも感慨深くもなく、20歳になってしまった感じがする。

THE NOVEMBERSというバンドを知って、大好きになって、
自分の誕生日が11月であることが、何だかすごく素敵なことだと思うようになった。
我ながら、単純だなって苦笑してしまいそうだけど。

THE NOVEMBERSは自分にとって本当に大切なバンドの1つだと思う。
彼らのつくる音楽を聞いていると、感情がひどく揺れ動かされるのに、何故か安心してしまう自分がいる。
攻撃的であるように見えながらも、優しい楽曲をつくってるバンドだと思う。
徹底された美意識のもとから鳴らされる音楽はどんな人にでも優しい。

先月、発売された彼らの新譜、「GIFT」が大好きだ。
すごく優しくて、すごく幸せなアルバムだと思う。
踊りましょう。踊りましょう。

GIFT

GIFT

桐島、部活やめるってよ。

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

夏休みに原作を読んで、映画も見に行きました。

たしか2年前くらいに、
いしわたり淳治がブログで紹介してるのを見て、面白そうだなと思い、
この作品に興味は持っていたんですが、
単行本を買うのが億劫で、なかなか手を出せずにいました。
今回、映画化に伴い、文庫化もされたので、ようやく読んだという感じです。

もっと早くから読んでれば良かったとも思うし、
高校を卒業した今になって読めて良かったとも思います。
自分が高校生だったときに読んでいたら、ちょっと胸に刺さり過ぎて、苦しかったのかなって。

映画部の前田くんみたいな高校時代を過ごしたわけではないけれど、
だからと言って菊池くんや竜汰のような華やかな高校生には決してなれなかった。

たぶん、僕は圧倒的に前田くん寄りの高校時代を過ごしてきたので、
だからこそ、この作品は刺さった。えぐられた。

人によっては陰鬱な思い出を引き出すような作品ではあったけれど、
込められているメッセージは、とてもポジティブなもので。

Base Ball Bearの小出氏がTwitterで色々と感想をあげていたけれど、
(映画館に4回、見に行ったらしい、笑)
「ほんとに辛い。夢に出そう。でも、最高。」って、本当にそう。
死にそうになりながら、でも、最高だった。

自分にとって何か夢中になれるものは、武器、ではないけれど、そういった何かになり得る気がする。
好きなものに関して、費やしている時間は、無敵でいられる気がする。
それが自分らしさとかアイデンティティになるとかではなく、誰も手が出せない自分だけの世界のような。

原作を読んでいるのなら、映画も見て欲しいし、映画を見たのなら、原作も読んで欲しい。
作中に登場する人物、誰かに自己投影してしまったなら、きっと何か感じ取れると思います。

冷たくても、冷たくなくても、神はここにいる。

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

とてつもなく前の話ですけど、ようやく読了しました。

やっぱり伏線は回収されないのね、という相変わらずの村上春樹作品でしたが、
BOOK3が一番楽しんで読めたと思う。
印象的な文章も多くて、魅力的な登場人物も多かった。
たぶん、いずれまた読みたくなるんだろうなと。
そんなときがあるから村上春樹の小説は購入して手元に置いておきたい。

BOOK4もあるらしいですけど、どうなんでしょう。
このまま永久に書かれることがないまま終わる気がしてるのは僕だけでしょうか。

って同じこと、前の記事にも書いてますね。忘れてました。

この世界には存在しない

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)

徹夜で作業するからと言って、特にレポートを書くのがはかどる訳ではない。
レポートを書いていると、徹夜がはかどると言ったほうがいいのかもしれない。
そんなことを考えながら、僕はベランダで溜息をつきました。

1Q84 BOOK2読了しました。
今更、改めてなんだけど、村上春樹は特殊な作家だと思う。
普通の作家の文章だったら、この場面で泣いてしまいそうになるんだろうな、という場面でも、
村上春樹の文章で描かれていると、そんなことはない。
感情が揺さぶられない。というのは言い過ぎだけど、文章がサラサラと頭の中を流れていく感じ。
体温が上がらない。徹底した冷めた文章の羅列。ある意味で気味が悪い。

しかし、それが不快だとは思わない。むしろ心地良くさえもある。
話の展開に引き込まれる。次は、どうなっていくんだろうか、と気になる。
でも、幾重にも張られた伏線は、きっと回収されることはない。
それらの伏線は読者それぞれの頭の中で回収していかなければならない。

そういうのって、肩透かしを喰らったようで、うんざりするんだけど、
気付いたら、何となく楽しい気分になれたりする。

だから僕は、時々、無性に彼の小説を読みたくなる。

BOOK3の文庫は1週間後に発売か。
聞いた話によると、これで完結するわけでは無いらしい。
BOOK4は、いつ出るんだろうね。
このまま永遠に発表されることがないような気もしますが。